色のバリエーションは乏しい、ガルバリウムの屋根材
\屋根材として用いる際のガルバリウムの色は、非常に限られているもの。
この理由は、ガルバリウムの屋根を他の屋根材と似せるためと考えられます。
いかにも金属!こんな色の屋根は、風景から浮いてしまいそうですからね。
鉄の大敵は御存知の通りサビ、酸化した鉄は非常にもろくなってしまうもの。
ですから、鉄を合金にするとか、表面をメッキするとか。
様々な方法で、鉄のサビ対策は取られてきました。
まずは鉄を亜鉛でメッキする方法、つまりトタン。
昔はよく屋根材に用いられましたが、トタンだけではサビには弱いという問題があります。
そこで登場したのがガルバリウム、これはメッキに亜鉛だけでなく、アルミニウムなども併せて用いるもの。
これでずいぶんサビには強くなりましたが、それだけでは充分とはいえません。
なぜなら、ガルバリウムはそのままでは、いかにも金属という色目で屋根材としてそぐわないケースが多いから。
そして、ガルバリウムそのままの屋根材では、数10年といった長いスパンで見ると、まだまだ耐久性に不安があるからです。
そこで、ガルバリウムの屋根材を製造しているメーカーは塗装に工夫をこらすことになります。
ポリエステルやエポキシといった耐久性の高い塗料を使って、ガルバリウムの表面を守るのです。
これで、ガルバリウムの耐久性はまた高まることになる。
今では穴あき保証が20年以上という、ガルバリウムの屋根材も珍しくはありません。
さて、ガルバリウムの塗装には耐候性を高める以外にも、大切な役割があります。
それは、住宅の外観を整えるということ。
屋根材としてふさわしい色にするということです。
ガルバリウムの色は塗料を配合するだけで決まりますから、本来ならば数多くのバリエーションがあっても良いはず。
なのですが、意外なことにブラウン系、ブラック系、グレー系、グリーン系。
この程度のバリエーションしか用意されていないもの。
従来の屋根材の外観や色をそのままにして、ガルバリウムに置き換えること。
これをガルバリウムの屋根材を製造しているメーカーが、重要視しているからだと考えられます。
例えば遠目には瓦屋根としか見えない、またはスレートにしか見えない。
でも近寄ってみると、実はガルバリウム屋根というケースは多いもの。
遠目に見て明らかにガルバリウムであるという色目の屋根材が使われるのは、学校の体育館ぐらいでしょう。
ですから、ガルバリウムという屋根材は、意外とつまらない色しかないということになります。
例えば、もっと奇抜な色にしたい場合はどうするか?
近年のガルバリウムは、塗装に耐久性を持たせていますから、新しいものに色を塗り重ねてもうまくいかないはず。
あらかじめ塗装がなされていないガルバリウムの屋根材を選ぶとか、リフォームの際に色を考えるとか。
こんな方法しかなさそうなのです。
需要のない色のガルバリウムの屋根材は、メーカーも生産しないということですね。
外壁塗装の総合情報
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