屋根材自体は結露の発生にそれほど原因にはならないようです。
小屋裏には結露がびっしり!そんな事態を防ぐのは断熱材の仕事、屋根材の仕事ではありません。
屋根材自体の断熱性はそれほど高くないのが一般的。
結露を防ぐのには別に断熱材を施工するから。
2つは分けて考えるべきなのです。
なぜ結露が発生するのか?
空気中の飽和水蒸気量が、気温が下がるとともに下がるから、中学生の時に学校で習いましたね。
空気中に溶け切れない水蒸気が、水滴となって窓や壁を濡らすのです。
暖かい空気は天井を目指します、そして天井が冷たいと、そこには結露がびっしり!!
、、、なんてことにはあまりならないのは、天井と小屋裏の間の空気層がしっかりと断熱の役割を果たしているから。
そして、近年の住宅ならば小屋裏の断熱層がしっかり施工されているからと考えることができるでしょう。
しかし、屋根自体の断熱はどうでしょうか?
部屋の暖かい空気が、天井まで上がり私たちの見えない所で冷やされて、結露が!!
こんな事態を防ぐには、屋根材自体の断熱性の高さが重要になる、、、のでしょうか?
例えば、近年よく見かけるようになった、金属製の屋根材、ガルバリウム鋼板はどうでしょうか?
金属の屋根材と聞くと、どうしても一昔前のトタンの屋根材を思い出し、雨音が大きいとか、すぐ錆びるとか。
更には断熱性が低いとか連想しがちですが、ガルバリウム鋼材は違います。
断熱材がしっかりと貼られた屋根材が発売されているのです。
一方で、近年の屋根の多くで使われている屋根材、スレートはどうでしょうか?
こちらは、セメントと繊維を混ぜたもの。
結露を防ぐ断熱性については厚みをもたせれば向上しそうなものですが、発売されているバリエーションは少ないもの。
なぜか?屋根の重量が増えることを嫌うからなのです。
また、日本伝統屋根材である屋根瓦、こちらの断熱性は非常に低い。
そして断熱材を用いたものなど見かけたこともありません。
多くの住宅メーカーは結露対策も考えて、小屋裏の断熱は重視していますが、屋根材自体の断熱性は考えていない。
こう考えることができそうです。
屋根材を葺く、その下地には結露対策で防水シートや分厚い断熱材を施工する住宅メーカーは多々あります。
そして、小屋裏の断熱性を高めて結露を防ぐために、天井に断熱材を分厚く敷き詰めるメーカーも非常に多いもの。
しかし、屋根材自体の断熱性はそれほど重視していないということができるのです。
ガルバリウムの屋根材は断熱材を持っているものもあります。
しかし、これは熱伝導性が高い金属の屋根材だから。
下地の防水シートなどへの影響を考えてのこと、結露対策というわけではなさそうなのです。
小屋裏の結露を防ぐのは屋根材ではなく、その他の部材。
そして、小屋裏の通気性などを重視したほうがよいということができそうですね。
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