屋根材によって異なる最適な勾配について考える
屋根材によって最適な勾配は異なるもの。
それを超えた急勾配の屋根の場合には、屋根材に金具を追加するなど手間がかかる上に、メンテナンス時の手間もかかる。
急勾配の屋根のメリットは多いのですが、デメリットも含めて考えましょう。
目印がない住宅街、自分の家を伝えるときには、多少の苦労が必要です。
特に、有名住宅メーカーで建てた場合など、いくら注文住宅といえど、没個性な外観になってしまうもの。
どんな外観の家だと伝えるのに、四苦八苦してしまいます。
その点、急勾配の屋根はいいですね。
遠くから見てもすぐわかる、個性的な家。
例えば、輸入住宅の代表格、スウェーデンハウスの家などは、商品によってはとんがり屋根がセールスポイント。
いい目印になるなと、思ったりするのです。
急勾配の屋根のよさは目印になりやすいだけではありません。
雨や雪が勾配のお陰で流れやすくなりますから、屋根の持ちがよくなります。
また、屋根裏のスペースの有効活用が可能。
スウェーデンハウスの屋根勾配を生かしたインテリアの雰囲気は独特のもので、ああ、輸入住宅だなあと実感させてくれます。
また、屋根の勾配が急なのは、小屋裏収納をもうけるのにも大変有利。
収納は住宅選びでも重要な要素、つまり急勾配の屋根も重要な要素ということができそうです。
さて、そんな急勾配の屋根ですが、屋根材によっては実現が難しくなってしまいます。
近年の流行の屋根材、スレート屋根の場合なら3寸勾配とすることが一般的。
3寸勾配とは、10寸の横幅に対して3寸下がっているような勾配のことです。
一方、昔ながらの瓦屋根、こちらは屋根材の構造上、急勾配の屋根が実現できないかと思うと、実はそうではありません。
こちらの限界は4寸勾配、10寸の横幅に対して4寸下がっているものがおすすめの勾配となっています。
屋根の勾配が急だと、遠くからの目印になるなど様々なメリットがありますが、逆にデメリットも出てきます。
屋根の勾配が急ということは、地面に垂直に近くなる、つまり風の影響を受けやすくなる。
そういえば、台風が多い沖縄の住居は背が低いばかりか、屋根の勾配もゆるくなっていますね。
加えて、補修の際に勾配が急だと、足場を別に設置しなくてはいけないというデメリットもあります。
これは、一回のメンテナンスの度に足場代として10万円程度は余分にかかってしまうということ。
ならば、長期間メンテナンスが不要とされる、瓦屋根の方がよいかもしれません。
また、適しているとされる4寸勾配を超えた勾配の場合は、瓦屋根用の金具を使って固定するケースが多いといいます。
その後の、メンテナンスが気になってきますね。
屋根材選びの際には、そんな点も含めて確認をしたいものです。
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