外断熱で窓の納まりをよくするために必要なこととは?
外断熱を施工したところ、どうも窓の納まりが悪い。
今の住宅ではさすがにそんなことはなさそうですが、外断熱の厚みを計算に入れずに施工したならば、窓の納まりが悪くなるということは起こりそう。
サッシごとかさ上げをする必要があるのです。
「納まり」、収まりではないのですね、、、建築現場で一般的に使われる用語ですが、日常生活では用いる場面がありません。
ですから、どのような意味合いかを伝えるのは難しいのですが、「納まりが悪い」というと、しっくりこないとかいった意味。
部材と部材との組み合わせが悪いとか、サイズが合わないとか、仕上がりがピッタリしてないとか、そんな場合に使われます。
「ちょっと、梁の納まりが悪いから、削っておいて」なんて会話が昔は現場で交わされていたのでしょう。
ところが、時代は過ぎてプレハブやツーバイフォーの住宅の全盛期。
在来構法で住宅を立てる場合ですら、プレカット工場で作り上げた部材を現場で組み上げていくのが一般的。
細かい仕上げの部分も、決められた部材を手順通り取り付けていくだけですから、納まりが悪いというのはあまりありません。
大手住宅メーカーのものならばなおさら、現場では大きなプラモデルを造っている感覚になるとは、職方の皆さん共通した感想です。
外断熱は住宅の構造躯体の周りを外側から断熱材でくるむという方法。
内断熱と比較して、断熱材の厚さが均一になるというメリットがある一方で、やっぱりあるのがデメリット。
外断熱は躯体の周りに厚みを造ってしまうので、サイディングなど外壁の施工が難しい。
また、外壁を固定しなくてはいけないから、外断熱に用いる断熱材の厚みに制限がある。
だから高性能のものを用いなくてはいけないので高額になってしまう、といったものがあげられます。
加えて窓の納まりですが、窓のサッシは構造躯体に取り付けられるものですから、そのまま外断熱の施工を行うと納まりが悪い。
窓が埋もれてしまい、それでは外壁を伝った雨がサッシを伝って侵入しやすくなってしまうのです。
そこで、窓を取り付ける部分は構造躯体に窓を取り付けられるように、外断熱材分の厚みを持たせることが一般的。
サッシの外側の面と断熱材が合って納まりが良いように加工するのです。
外断熱を用いたから窓を取り付ける段になって収まりが悪くて、現場が困る、、、実際の所こんなことはまず起こりません。
住宅メーカーは、外断熱の場合に窓をどう取り付けるかについて当然折り込み済み、何の問題もなく作業は進んでいくでしょう。
昔ならば、ちょっと納まりが悪いといった場合に職方の技能や機転が試されたりしたのですが、現在はそんなことはないのです。
ちょっと寂しい気もするのですが、それだけ品質が安定した住宅が最近では建つようになったということ。
消費者としては歓迎すべき事態だと思うのです。
外壁塗装の総合情報
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