ペアガラス 防火設備

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防火設備としての基準をクリアしたペアガラスが、近年発表されました。

 

住宅を購入する側で、そんなペアガラスが用いられていることに気づく人がどれだけいるのかは不明です。

 

しかし、防火設備認定のペアガラスは住環境を向上させています。

 

防火設備、何だか聞いたことがあるような単語なのです。

 

そんな防火設備と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、消化器や消化槽といったものでしょう。

 

しかし、本来の防火設備という言葉の定義は少々異なっています。

 

防火設備とは、政令で定める技術的基準に適合するもの。

 

国土交通大臣の認定を受けるか、定めた構造方法を用いた、防火区画や防火壁、防火戸を指すのです。

 

防火戸（ぼうかど）とは、閉めた際に火災を有効にさえぎる機能を持ったもの。

 

ガラス窓ならば、防火戸として中に金属製の網が入ったものが用いられてきました。

 

しかし、中に網が入ったガラス窓は防火設備としては優秀だとしても色々な問題があります。

 

まず、景観が今ひとつ、窓には風景をさえぎるような網を本来ならば入れたくありません。

 

次に割れやすい、頑丈そうに見える網入りのガラスなのですが、衝撃には弱いという弱点もあるのです。

 

しかし、建築基準法上、防火設備の窓を用いるべき箇所には、網入りのガラス以外を用いられない。

 

こんな時代が、ずいぶん長い間続いたのです。

 

ところが、近年では防火設備と認められるペアガラスも登場してきました。

 

例えばYKK APが開発した防火設備のペアガラス。

 

こちらは耐熱強化の機能を持ったLow-Eガラスを使用。

 

網が入っていない防火設備となっていますから、景観を妨げたりはしません。

 

加えて、断熱性にも優れたLow-Eのペアガラスですから、快適性も充分。

 

防火設備として非常に優れたペアガラス窓となっているのです。

 

同様のペアガラスの製品はリクシルや旭硝子からも発売されています。

 

防火設備として使われてきた網入りのガラスには、景観上問題があるとか。

 

衝撃に弱く割れやすいといった問題点がありました。

 

加えて、網が入るために厚みがあり開閉時に重いとか、厚みがあるから温度差が生じやすく熱割れしやすいとか。

 

それ以上の問題点もあったのです。

 

これら全てを解決した防火設備として使用できるペアガラスは非常に、ありがたい製品です。

 

従来ならば網入りのガラスだったのですが、防火設備対応のペアガラスが入りました。

 

こんなことは住宅メーカーもことさらにいうことはしないでしょう。

 

普通に透明のペアガラスが入っているので、住宅を購入する人も防火設備対応かどうかについて。

 

全く気にすることもないと思われます。

 

しかし、ちょっとした景観や快適性の向上も、裏には防火設備対応のペアガラスという技術革新がある。

 

このようにして、住環境も少しずつ進歩していくものなのかもしれません。

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