様々なアクシデントのための火災保険、ペアガラスの場合は?
目次
ペアガラスが熱割れを起こした、そんなアクシデントは火災保険の対象となります。
しかし、保険で満額保証してもらえるかというと、それは疑問。
契約時の免責金額分はペアガラスの補修料金として必要になるのです。
ガラスの外と内、屋外と屋内の温度差でペアガラスが割れる、こんな熱割れの問題については、すでに取り上げたのです。
今回は、熱割れが起こってしまったらどのように対応するのが正しいか?についてです。
まず、ペアガラスが入ってどれぐらいの期間がたったかを考えましょう。
新築1年未満ですか?
ならば、住宅の新築補償で何とかなりそう、すぐに住宅メーカーに連絡です。
しかし気をつけないといけないのが、熱割れについてはペアガラスの保証の対象外となっている点。
ペアガラスの保証期間は、一般的に10年とはなっていますが、それはペアガラスの間に結露ができたなど場合のみ。
熱割れなど偶発的な破損については保証してくれないのです。
住宅メーカーも何とかしてくれない、ガラスメーカーも同様。
ならば、次に頼るべきは火災保険ということになるでしょう。
住宅ローンを組む際に、大抵加入が義務付けられる火災保険なのですが、まあ利用していない人の多いこと。
火災保険と名前がついていますが、本来、何らかの家に起こったアクシデントに備えるのが火災保険の役割。
保険が役立つのは、火事が起こったときのみではないのです。
朝起きたら何もしていないのに、突然ペアガラスが割れていた、これはアクシデントほかなりません。
ですから、火災保険の対象となるケースが多いものなのです。
では、故意にペアガラスを割ったけれど、熱割れだと言い張れば、火災保険の対象となるのか?
というと、これは対象外。
故意という点が問題で、アクシデントには当てはまりませんから対象外です。
故意に割ったのか、熱割れなのかはヒビの形状によりすぐわかるものですから、偽っても無駄になってしまいます。
さて、そんなペアガラスの熱割れを火災保険で対応するとして。
大抵、この手の保険は免責金額が設定されているもの。
例えば免責1万円と設定されていたならば、1万円を超えた修理費が保険から支払われることになります。
しかしペアガラスは高額なもの、数万円の修理費となることもあるでしょう。
ならば、免責が設けてあるとはいえ、火災保険を使わないてはありません。
次にペアガラスの修理費が火災保険の免責額を下回った場合はどうなるのか?
例えば免責額を5万円に設定していて、ペアガラスの修理費が3万円になった。
こうなると、修理費が保険から出るということはありません。
免責の金額を下回るのならば、保険金支払いの対象外になることは、覚えておくべき。
火災保険だけでなく、自動車保険など損害保険全般で免責という考え方は使うのです。
普通に考えたら、叩いたわけでもないのに窓ガラスが割れるなんてあり得ない話ですよね。
なぜそんなことが起こってしまうのか。
実は、ペアガラスにはその構造上、「熱割れしやすい」という特徴があります。
こちらが、ペアガラスの構造。
簡単に言うと、外側と内側の2枚のガラスで構成されていて、その間に空気の層があります。
夏場は、直射日光を浴びた外側のガラスだけが熱を吸収して熱くなり、その一方で内側のガラスは熱くなりません。
熱くなった部分は膨張しようという力が働き、冷たい部分との間で力の不均衡が起こります。
その結果、ヒビが入ってしまうというわけ。
すると、その温度差で熱割れをしてしまうのです。
ペアガラスは単板ガラスに比べて熱割れしやすい、という話はガラスの専門業者の間では有名な話。
もちろん、住宅メーカーの方も知っているはずです。
では、実際の購入者はどうでしょうか?
昨今では「高断熱」の効果を期待してペアガラスを採用している住宅が多いですが、この現象が起きやすいリスクがあることを知っている方はどれだけいるのか。
火災保険でお金がおりてくるのは当然とも言えることですが、それ以前に、そういったリスクがあることも知っておいたほうが良いでしょう。
断熱性を上げるために遮熱フィルムなどを施してあるガラスも同じように熱割れしやすい性質がありますのでご注意ください!
外壁塗装の総合情報
スポンサーリンク
同じカテゴリの記事
同じカテゴリの記事
- ペアガラスが内部結露!保証は?内部結露で交換ならスペーシア
- ペアガラス用の断熱フィルムを検討中。フィルムに勝る対策が?
- ペアガラスの効果は?遮熱断熱防音防犯効果のあるペアガラス
- ペアガラスに防音効果は無いって本当?二重窓なら防音性が高い
- ペアガラスの熱割れを防ぐために熱割れの原理を知って予防!
- ペアガラスに交換する費用は?高額なら二重窓にしようかな
- ペアガラスはアタッチメントで一枚ガラスのサッシが使える!
- 私の勘違いペアガラスだから暖かい、は幻想?暖かい家の理由
- ペアガラスと雨戸どう違う?雨戸とペアガラス更に二重窓が最強
- ペアガラスの網戸は専用のものが必要オススメ網戸と虫対策も
- 最近のペアガラスは色が違うのはなぜ?
- ペアガラスに内窓を更に追加してスーパー快適な毎日
- ペアガラスの選び方はLow-Eガラスの面とガスの関係
- 結露防止のペアガラスに必要な条件
- 寝室は結露しやすいからペアガラスだけでは不十分?
- 単なるペアガラスの防犯性は低い!
- ペアガラスの間にできた汚れは掃除することがない!?
- 天窓はペアガラスを用いるだけでは不十分?
- ペアガラスと二重ガラスの違い
- ペアガラスを性能で比較をすると明らかな差がある!
- ペアガラスにヒビが入る「熱割れ」の対策は?
- ホームセンターでの買い物で、ペアガラスの性能はアップする?!
- ペアガラスは概算見積もりをもらってから正式な見積もりをもらう
- 目隠しフィルムをペアガラスに貼ることのデメリット
- ペアガラスはメリットが大きいから広く使われている
- ぺガアラスに内部結露が発生してしまったら要メンテナンス!
- 断熱性が高い、木製サッシとペアガラスの組み合わせ
- 一筋縄ではいかないことも?輸入住宅のペアガラス
- ペアガラスがないことには、床暖房の魅力も半減
- 浴室をペアガラスにするのは、当然のことだから
- リクシルのトップグレードは、ペアガラスではなく3層ガラス
- ルーバー入りのペアガラス、選択するメリットはあるのか?
- グリーンのペアガラスは、オシャレでやっているのではない
- 玄関ドアがペアガラスでも、大効果は望めない?!
- ペアガラスの普及が一段落して、次は樹脂サッシの番なのです
- ペアガラスのそばでの暖房器具の使用には注意が必要
- デメリットはもうありません、そういい切りたいペアガラス
- 出窓の弱点も、ペアガラスで克服可能
- 電気代の節約に大きく寄与するペアガラス
- 赤外線だけでなく、携帯の電波も阻害するペアガラス
- ブラインド入りペアガラスの弱点は保証期間
- 出窓の弱点も、ペアガラスで克服可能
- 防犯フィルムをペアガラスに貼るのは、何かと面倒
- 防火設備認定のペアガラス、遂に発売!!
- 防犯効果があるペアガラスも、破られる事自体は避けられない
- ペアガラスにリフォームする費用を抑えるには?
- ペアガラスについている10年保証の範囲は狭いもの
- 12mmのペアガラスでも、性能はずいぶん違うもの
- 断熱性はアップ、価格据え置きの16mmペアガラス
- 3重ガラスの断熱性は、ペアガラスと比較して2倍!